ペットの被害について

法律上の動物の扱いは物であり、交通事故でペットが命を落としたりケガをしたりしても、物損事故の中で処理されることになります。損害請求としてはペットがケガをした場合の治療費をあげることができます。ただし、治療にかかったお金を加害者が全額支払うわけではなく、かかった分の一部の支払いにとどまります。また、ペットが命を落とした場合には賠償金としてペットの時価の支払いが、ペットの火葬を行った場合には、その費用の支払いが認められることもあるでしょう。

ペット物損事故で慰謝料が発生することは基本的にありませんが、例外的に慰謝料が認められることはあります。実際、過去にペットが交通事故で命を落としたときや、重大な障害を残すこととなったために、慰謝料の支払いが認められた前例はあります。ただし、人間が死傷したことにより発生する慰謝料に比べて、ペットの死傷により発生する慰謝料は低額です。ただ、それでも認められないよりは認められるほうが良いと考える方は多いのではないでしょうか。

十分とはいえない部分はあるものの、ペットが被害を受けた場合の損害請求も行えるようになっていますので、愛犬がいるなど家族同然に愛情を注いでいる動物がいるという飼い主は、頭に入れておくと良いでしょう。


請求可能な賠償金

慰謝料物損事故では基本的に慰謝料が発生することはありませんが、慰謝料以外の賠償金の請求をすることは可能です。損害請求できるのは、主に車に関するものです。車の修理や買いかえにかかるお金、事故のダメージで車の値打ちが落ちてしまった場合の評価損、代車の利用でかかるお金などをあげることができます。なお、車の買いかえにかかるお金は、自動車取得税をはじめとする税金や車庫証明、登録手続きなど、買いかえに伴うお金の支払いも、加害者に対して請求することが可能となっています。

車に関する損害請求としてはほかにも、タクシーやバス、運送会社が事故で営業が不可能になった場合の休業損害、車の積荷が破損した場合に賠償金として請求できるケースもある積荷損といったものをあげることができます。どの名目で、いくらの損害請求が可能なのかはケースバイケースです。

また、物損事故での被害は車だけではないケースも多いです。たとえばコンビニや家に車が突っ込んで、建物を損壊させてしまうケースです。この場合、加害者に対しては修理費用の請求をすることが認められます。建物でなくても、たとえばガードレールに突っ込んで壊したような場合には、壊した人に対して施設の管理者が修理費用の支払いを求めることが可能です。


物損の交通事故とは?

交通事故は、人身事故と物損事故に大別されます。前者は死傷者が出た事故のことであり、車が大破していたとしても、人が命を落としたりケガを負ったりすると人身事故と呼びます。一方の物損事故は、死傷者が出なかった事故のことです。誰も亡くなったりケガをしたりすることがなく、車が壊れただけと、物にしか損害が出なかった場合には物損事故と呼ぶのです。この2種類の事故では、加害者に対して請求できる損害に大きな違いがあります。

物損事故まず大きく異なる点として、慰謝料をあげることができます。人身事故の場合は慰謝料が生じますが、物損事故の場合には基本的に慰謝料は発生しません。慰謝料は精神的苦痛に対して支払われることになる賠償金であり、人身事故でケガを負う、後遺障害を残す、命を落とすようなことがあれば、人は大きな精神的な苦痛を味わうことになり、この苦痛に対する慰謝料が認められることになります。一方、物損の場合には被害者は死傷していません。車がダメになってしまうようなことはありますが、そのことによる苦痛は慰謝料を認めるに値するレベルではないという認識のされかたです。

ただ、当サイトでも取り上げますが、物損事故であっても慰謝料が認められるケースはありますし、慰謝料以外の損害請求を行うことは可能です。しかもさまざまな名目で賠償金を請求できますので、何に対して加害者側に支払いを求めることができるのか知っておいて損はないでしょう。